MENU

成年後見制度における同意権・取消権・代理権

はじめに 成年後見人等には、成年被後見人等の保護のために、身上監護や財産管理の事務をするにあたって代理権が与えられています。また、取消権や同意権についての規定もあります。 ①後見の場合 後見人には代理権が与えられており、取消権についても認めら…

市町村における市民後見人養成への取り組み

はじめに A市では、これまで身寄りのない高齢者や虐待を疑われる高齢者などの場合、市長が家庭裁判所に成年後見人等の選任の申立てを行っています。また、報酬を支払うことの困難な方を対象として、家庭裁判所が決定した報酬を上限として助成を行うなどの施…

法定相続情報証明制度について

はじめに 2017(平成29)年、法務局において、各種相続手続きに利用できる「法定相続情報証明制度」がスタートしました。 相続手続きがいくつもある場合、手続きを同時に進めることができ、時間短縮につながります。 【1】概要 必要書類を収集した上…

成年後見登記制度について

はじめに 平成12年4月から始まった成年後見制度は、法廷後見制度と任意後見制度の2つからなります。この制度の利用者の事項を登録し、証明書によって公示する制度が成年後見登記制度です。 【1】「禁治産」「準禁治産」の制度 以前は「禁治産」「準禁治…

後見の終了について

はじめに 民法では、後見人が欠けたとき、辞任したとき、解任されたとき、家庭裁判所が必要があると認めるときには新たな後見人が選任されることになっています。したがって、これらの事態が生じない限り後見人を務めるということなので、結局、原則的には本…

成年後見制度利用の相談

はじめに 行政書士に限らず、成年後見制度について相談された場合には、民法をはじめとする関連知識を十分に有していることが必要です。 その上で、本人の利益を最優先に考えることが大切です。 制度利用の判断 成年後見制度を利用しようとする場合には、本…

葬儀会館での葬儀について

はじめに かつて田舎では、自宅で葬儀を執り行うことが一般的でしたが、現在は、葬儀会館での葬儀が広く行われるようになってきたことから、自宅で葬儀をすることはほとんどないのが現状ではないでしょうか。 もしもの時に、葬儀会館でどのように葬儀が執り…

成年後見における行政書士の倫理について

はじめに 成年後見人等は、被後見人の身上監護及び財産管理といった、被後見人が生活をする上での重要な部分を担うこととなります。被後見人に対する重大な職責を負っていますが、残念ながら、不正な財産管理といった問題が発生することがあります。このよう…

未支給年金について

はじめに 年金を受給している人が死亡したとき「受給権者死亡届(報告書)」を提出して、年金の受給を停止します。 年金の支給については後払いがルールとなっているので、亡くなってから支給される年金は未支給年金として遺族が受け取ることができます。 【…

荒廃農地・遊休農地・耕作放棄地

はじめに 農業人口が減少し、耕作されていない農地が増加しています。このような耕作されていない農地を「荒廃農地」「遊休農地」「耕作放棄地」といった呼び方をしているようです。 それぞれどのような意味を有しているのかを検討します。 【1】「耕作放棄…

死後2週間以内の手続きについて

はじめに 人が死亡した場合、親族への連絡や葬儀の段取りなど、大変あわただしく事態が進行していきます。そのような死後の葬祭とともに、行政的な手続きもしていかなければなりません。 死後2週間以内にする手続きにどんなものがあり、どのようにすればよ…

後見制度支援信託と後見制度支援預金について

Ⅰ.後見制度支援信託について 【1】後見制度支援信託とは 後見制度によって支援を受ける本人の財産のうち、日常的支払いの金銭を後見人が管理し、通常は使用しない金銭を信託銀行等に信託する仕組みです。 信託された財産は、払い戻したり、信託契約を解約…

任意後見制度について

はじめに 成年後見には次の2種類があります。 1,法定後見とは、裁判所の手続によって後見人が選ばれて後見が開始されます。裁判所が申し立てによって、保護を必要とする人に対して成年後見人・保佐人・補助人を選任するものです。 2,任意後見とは、制度…

成年後見人等の事務「財産管理」

はじめに 成年後見人等の財産管理について、民法第858条には「成年被後見人の意思の尊重及び身上の配慮」として規定されています。 (成年被後見人の意思の尊重及び身上の配慮) 第858条 成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に…

裁判所への申立てについて

はじめに 成年後見制度は、自己決定権の尊重、残存能力の活用、ノーマライゼーションといった新しい理念のもと平成12年の民法改正によって導入されました。 成年後見制度には、任意後見制度と法廷後見制度があります。 【1】成年後見制度の概要 (ア)任意…