はじめに
技能実習生を受入れるにあたって、受入れ機関はどれぐらいの経費を必要とするのでしょうか。
あくまで、おおよその見積もりですが、技能実習生を受入れるに際しての流れの中で、どれぐらいの経費を必要とするのかをまとめてみました。
【1】初期費用
受入れるにあたって、最初にかかってくる経費です。
①監理団体への加入費
技能実習生を受入れる際のサポート業務をはじめとした、監理業務をおこなう非営利団体です。技能実習生を受入れるにあたっては監理団体を通して行うことがほとんどなので、どこかの監理団体に加入する必要があります。
入会金:1万円~10万円
年会費:2万円~15万円
②JITCOへの入会(必須ではない)
JITCOとは「公益財団法人 国際研修協力機構」といい、技能実習生の総合的な支援機関として関係者をサポートしています。
入会費:10万円~30万円
③現地への事前訪問
受入れ事業所の担当職員が技能実習生を採用面接するために、海外へ行く費用です。滞在日数や渡航先の国によって費用は違ってきます。
事前訪問費用:25万円とします。
【2】入国前の費用
①在留資格(ビザ)申請の費用:2万円~4万円
②技能実習生総合保険料(37ヶ月分):2万円~6万円
③現地での健康診断費用:1万円
④入国前講習費:1万5千円~4万円
⑤入国のための渡航費:10万円
【3】入国後の費用
①入国後研修費:10万円
②講習手当(講習期間中の滞在費、食事代等):6万円
③雇い入れ後の健康診断:1万円
【4】継続的な経費
①給料・社会保険料
②管理費(送出し機関への費用等):3万円~4万円
③帰国渡航費用:年間2万円の積み立て
④在留資格更新費:2万円~4万円
まとめ
【1】~【3】の実習を始めるまでの経費としては、概算で50万円~100万円(JITCO入会費を除く)ぐらいでしょうか。かなりな金額の幅があるので、実際に受け入れる場合には、個別に、詳細に積算し検討する必要があります。
その上で、実習中の給与をはじめとする経費も生じてきます。
技能実習制度の主旨は、技能実習法において「人材育成を通じた開発途上地域等への技能、技術又は知識の移転による国際協力を推進すること」とされています。
企業の利益も大切ですが、技能実習生の技能の向上で国際貢献につながることを理解したうえで、技能実習生を受入れていって欲しいものです。