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「エコアクション21」とは(パート5)

「環境経営システム」についての続き

②DO(計画の実施)

7,実施体制の構築

代表者がリーダーシップを発揮して環境経営に取り組む必要があります。そのため、各自の役割・責任・権限を定めた全員参加の実施体制を構築する必要があります。

 

8,教育・訓練の実施

全従業員が環境経営方針を理解して、環境経営の目標や計画における自らの役割・責任・取り組み内容を認識する必要があります。

環境に関する特定の業務がある場合、それぞれの業務や役割に応じた教育・訓練を実施します。

9,環境コミュニケーションの実施

組織の内外における関係者との情報共有や双方向コミュニケーションが大切です。コミュニケーション・ツールとして環境経営レポートを作成し公表します。

10,実施及び運用

環境経営の方針・目標・計画・関連法に関する遵守といった取り組みの実効性を担保するために、必要に応じて手順書を作成し運用します。

11,環境上の緊急事態への準備及び対応

環境上の緊急事態に対応する取り組みを行うことで、危機管理能力を向上させます。

事業活動においては、環境に重大な影響を及ぼすどんな事態が発生するのかを想定した上で、影響が最小になるように対策を講じておきます。

12,文書類の作成・管理

環境経営システムの取り組みに必要な文書と適切な管理を行います。

(1)「エコアクション21」の取り組みに必要な文書類など

・ 環境経営方針

・ 環境への負荷の自己チェックの結果

・ 環境への取組の自己チェックの結果

・ 環境関連法規などの取りまとめ(一覧表など)

・ 環境経営目標

・ 環境経営計画

・ 実施体制(組織図に役割などを記したものでも可)

・ 外部からの苦情などの受付状況及び対応結果

・ 事故及び緊急事態の想定結果及びその対応策

・ 環境上の緊急事態の対応に関する試行及び訓練の結果

・ 環境経営目標の達成状況及び環境経営計画の実施状況,及びその評価結

・ 環境関連法規などの遵守状況の結果

・ 問題点の是正処置及び予防処置の結果

・ 代表者による全体の取組状況の評価と見直し・指示の結果

・ 環境経営レポート

(2)組織が取り組みに必要とした手順書

 

③CHECK(取組状況の確認及び評価)

13,取組状況の確認・評価、並びに問題の是正及び防止

取組状況を定期的に点検することで、問題点を是正し予防します。

確認・評価の項目は次の通りです。

・ 環境経営目標の達成状況

・ 環境経営計画の実施状況

・ 環境関連法規などの遵守状況

・ 重要度の高い環境負荷の状況及び取組の実施状況

④ACT(全体の評価と見直し)

14,代表者による全体の評価と見直し・指示

次の項目について代表者による総括と次年度への方向性を示します。

・環境経営方針

・環境経営目標と計画

・実施体制

代表者は必要に応じて指示を行います。

 

まとめ

環境経営システムにおいては、PDCAサイクルを構築して運用することが重要です。サイクルがうまく機能していけば、事業者の環境に対する負荷が減少して事業者自身の利益にもなり、ひいては社会全体の利益にも適うものだと思います。

 

《参考》

環境省_エコアクション21 (env.go.jp)