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宅建、通信講座の合格者に学びたい

 はじめに

  宅建は毎年、20万人以上の方が受験している大きな規模の試験ですが、皆さんどのような方法で学習しているのでしょうか。基本的には①スクールに通学して学習する通学講座、②テキストやDVDなどの教材を送ってもらい、またWebを活用しながら学習する通信講座、③教材を自分で購入して自学自習する独学、の3つの方法があります。

 この3つの方法のうち、どれぐらいの受験生の方が、どの学習方法を選択しているのかといった割合の数字が無いのでよく分かりませんが、おそらく通信講座を利用されている方が多いのではないでしょうか。

 通信講座で合格された方の合格体験記が業者のホームページにあるので、そこからどのように学習を進めていったのかを学びたいと思います。

フォーサイトの合格体験記

  合格者の体験記だけでなく、合格者と講師による対談形式の動画が配信されています。また合格者の年代、性別、職業などの属性や受験期間、勉強時間、受験回数、学習スタイルといった受験生にとって気になる情報も質問項目として挙げられているので、より詳しく合格までの道のりを知ることが出来ると思います。

 また、たくさんの合格体験者の情報があるので、ご自分と同じような境遇の方を見つけやすいかとも思います。その意味でも参考になるのではないでしょうか。

動画による合格者へのインタビュー

  登場しているのは、2019年度合格者で40代男性、映像会社経営のTさんです。質問しているのは「くぼたっけん」こと窪田講師さんです。

 窪田さんが質問してTさんが答えるのですが、そのやり取りは映像の下側にすべて文字起こしされているので、そちらを読んでも内容は分かります。

 ただ、やはり映像で見た方が生のやり取りなのでなお一層、得心することが出来るのではないかと思います。

 Tさんは友人がフォーサイトで合格したので最初からフォーサイトに決めていたということです。悩まずにはじめから決めてしまうのもいいかもしれません。5月23日に教材が届いてからは毎日、出勤前に3時間勉強し、8月は朝に加えて夜2時間勉強し、本番の1か月前には死に物狂いで勉強したということでした。全部、合計すると500時間以上は勉強していることになるようです。

 勉強方法としては、まず動画の講義で1回通り勉強し、問題集で5~6回、eラーニングで5~6回ぐらいひたすら過去問をされています。かなりの量の問題演習を積み重ねておられます。

 試験本番では、窪田講師の教えの通りに逆順の50問目から解答をしていったのですが、あと9問のところで時間がなくなって、それからは「ファースト インプレッション」で解いていき、よい結果を得られたようです。

 

《感想》 Tさんは5月末から学習をはじめ、かなり集中して勉強をされています。やはり500時間ぐらいは時間をかけて勉強しなければ、よい結果は得られないのではないかと思いました。

 フォーサイトには動画によるインタビュー配信のほかにも、記事としての合格体験記も多く掲載されています。そちらも参考に読んでみてはいかがでしょうか。

スタディングの合格体験記

   2019(令和元)年度合格者の声として45名の方の、合格体験記が掲載されていました。この方々以外にも、過去の合格者の声がたくさん寄せられています。

 それぞれの受験に関するエッセンスが語られており、様々に取り組んでおられた学習の方法や受験生ならではのご苦労などを幅広く知ることが出来るのではないでしょうか。これだけたくさんあると自分に似た環境や自分にマッチした勉強スタイルの例を見つけることが出来ると思います。以下、いくつかの方のお話をまとめてみました。

合格者の声

 ・Yさん(男性)…動画とテキスト、問題集までがアプリで完結しており、勉強時間の確保につながった。このためスマホで簡単に勉強時間が確保でき、隙間時間も有効に活用できた。講義も細切れで長くなかったので良かった。

・Tさん(女性)…プライベートと仕事で勉強時間が確保しにくかった。しかし使いやすく達成度も確認できる項目別の過去問題集に助けられた。この問題集をすべて解いたので合格できたと思っている。

・Mさん…仕事が忙しかったのでスキマ時間を有効に活用して学習した。特に学習記録機能はモチベーション維持に役立ち、問題横断学習機能は繰り返し演習できるので苦手の克服に有効であった。40点で合格。

・Kさん(女性)…35点ぎりぎりで合格。以前、独学で勉強していたが不合格だったので、7月からスタディングを始めた。講義が動画なので内容が頭に入ってきやすく理解しやすい。講師の話し方や内容が分かりやすかった。7年分のスタディングとネットのダウンロードからの問題集をそれぞれ3回ずつ解いていった。

 

《感想》スタディングはスマホをはじめとするオンライン学習を中心にしており、効率的に誰でも、いつでも、どこでも学習できるをモットーにした通信講座です。どの合格者の方もそれぞれたいへん忙しい中、スキマ時間を有効活用して合格を果たしているようです。忙しい方にとって、スマホで勉強できるというのは有効な学習方法ではないでしょうか。

クレアールの合格体験記

   それぞれの合格体験は、動機、通信講座を選んだ理由、学習方法や学習のポイント、アドバイスといった項目ごとに整理されて書かれており、とても読みやすい合格体験記となっています。

合格者の声

 ・Tさん(男性)…4月から不動産会社に転職することになり、3月から勉強を始めた。仕事もあるので通信講座を選択、申し込む前にTELで問い合わせたところ親切に対応してくれたことも決め手であった。講義動画をしっかりと理解しながら進めたいと考えていたので、直前になって問題演習や復習に力を入れた。もっと早くに問題演習に取り組んだ方が良いと思った。WEB通信での勉強だったので、講義を繰り返し視聴することが出来、音声データや一問一答テストをスマホで利用できた。

・Mさん(男性)…不動産業で経理をされており、資格手当を取得することを目的に受験勉強を始めた。馴染みがあり、費用も安かったのでこの通信講座にした。スケジュールを立てて、講義を確実に受講し、受講後はクレアールの問題集に取り組み全問解けるようになれば合格ラインに達することが出来る。仕事が忙しい時でも、昼休みの1時間は勉強に充てていた。WEB受講は自分の学習スタイルに会った勉強をすることが出来るというメリットがあるが、さぼり癖が付いてしまうデメリットもあるので、中・長期的な計画をしっかりと立てて乗り越えれば合格できる。

・Kさん(女性)…会社で推奨されている資格であり、今後役に立つことがあるかもしれないと思い受験した。仕事があるので自宅で学習でき、費用も手ごろであった。どのスクールもテキストや教え方に大きな違いはないと思う。細かく分かれてる講義は、どこを学んでいるのか知ることが出来、特に、民法の講義は分かりやすかった。講義視聴後は過去問を繰り返して解いた。週ごとにするべきことを箇条書きで書き出し、宅建試験の配点や出題数、科目配分などをあらかじめ分析した上で計画的に学習した。

 

《感想》仕事をしながらの受験勉強は、スキマ時間をいかに有効に活用するかが大切であることを教えてくれます。スキマ時間を有効に活用できるように皆さん工夫しています。

 また、どの方も計画性をもって学習を進めています。通信教育は自由度が高い分、自らの強い意志で学習を進めなければなりません。しかし通信教育はうまくカリキュラムが組み立てられているようです。信じて付いて行くことが合格への道だと思いました。

 まとめ

  様々な環境の中で工夫して時間を作り出し、宅建合格のために大いに努力をしていたことが分かる体験記ばかりでした。「千里の道も一歩より」ということわざのごとく毎日の積み重ねが改めて大切であると思いました。

 しかし合格された方々は、ただ闇雲に努力を重ねていただけではなく、学習方法や学習計画などしっかりと自分に合ったやり方を見つけ出して、目標に向かっているようです。

 ただ、自分に合ったやり方は百人百様なので、自分なりのやり方を見つけ出さなければなりません。その際には、実際に合格された方々の体験が大いに参考になると思います。

 それぞれのやり方を見つけ出して、合格を勝ち取ることを願っています。